ハーシー、サプライチェーン全体にAI導入を拡大

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米菓子大手ハーシーは、原材料調達から工場運営、物流、出荷までサプライチェーン全体で人工知能の活用を広げる方針を示した。投資家向け説明会で明らかにしたもので、従来の分析や報告にとどまらず、日々の業務判断や現場運営にAIを組み込む考えだ。食品業界では需要の変動が大きく、季節や地域、商品構成によって必要な在庫や配送計画が変わりやすい。加えて、カカオや砂糖など主要原料の価格は天候や物流、市況の影響を受けやすく、安定調達と収益管理の両立が課題となっている。

同社はこうした環境に対応するため、調達分析を通じて原材料の購入判断を高度化し、供給リスクの把握や発注の最適化につなげる。また、デジタル計画ツールによって需要予測、在庫管理、配送判断など複数部門のデータを結び付け、無駄の削減と欠品回避の両立を目指す。出荷面では自動化されたフルフィルメントの仕組みを活用し、品ぞろえの調整や市場投入までの時間短縮を進める。工場でも自動化をさらに進め、生産効率の改善や運営の精度向上を図るとしている。

今回の方針で特徴的なのは、AIを単独の実験導入として扱うのではなく、供給、製造、配送をつなぐ基盤の一部として位置付けている点だ。企業のAI活用はこれまで、事務や顧客対応などソフトウエア領域が中心だったが、今後は物理的なモノの流れを支える現場にも広がる可能性が高い。ハーシーの事例は、食品や日用品のように需要変動と原価変動が大きい業種で、AIが意思決定の速度と精度を支える役割を強めていることを示している。サプライチェーンの強靱化と効率化を同時に求める動きは、他の消費財メーカーにも波及しそうだ。

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