エヌビディアの「Vera」チップが切り開く2,000億ドル市場 フーバーCEOが示した新たな戦線

Tech Giants

エヌビディアは第1四半期の売上高816億2,000万ドルを発表し、アナリスト予想の788億6,000万ドルを上回った。第2四半期の見通しも910億ドルと、ウォール街の予想868億4,000万ドルを大きく超えている。だが決算説明会でジェンスン・フーバーCEOが強調したのは、四半期の好業績ではなく、新たな中央演算処理装置「Vera」だった。同氏はVeraによって、エヌビディアが従来予想してきたブラックウェルとルビンのAI GPUシリーズによる1兆ドル市場とは別に、新たに2,000億ドル規模の市場への参入が可能になると述べた。

フーバーCEOはVeraの売上高が今会計年度末までに200億ドルに達すると見込んでおり、同社内で2番目に大きな売上貢献製品になると予測している。このチップは、推論処理に特化したスタートアップのGroqからライセンス供与を受けた技術を一部活用して開発された。ライセンス契約の総額は約170億ドルと報じられており、エヌビディアはGPUだけでなく、CPU分野でも新たな収益源を確保しようとしている。

エヌビディアがVeraを投入する背景には、主要顧客であるグーグル、アマゾン、マイクロソフトが自社開発のカスタムチップに注力している現状がある。これら3社は今年、AIインフラに総額7,000億ドル以上を投じる見込みであり、2025年の約4,000億ドルから急増する。同時に、インテルやAMDも推論ワークロード向けのCPUを積極的にアピールしており、GPU一強だった市場構造に変化が生じている。

チップ業界の競争軸は、誰が最大のモデルを訓練できるかから、誰が最も安く、速く推論を実行できるかへとシフトしている。大規模モデルの訓練ではエヌビディアのGPUが依然として優位だが、リアルタイムで大規模な回答を生成する推論の分野では、グーグルのTPUやアマゾンのTrainiumといったカスタムチップが存在感を増している。Veraはまさにこの推論市場を狙った製品であり、エヌビディアがGPU以外の領域でも事業を拡大する意思を示すものだ。

今後の焦点は、Veraが実際にどの程度の市場シェアを獲得できるか、そしてエヌビディアの主要顧客が自社チップ開発をどの程度加速させるかにある。推論市場は今後数年で数千億ドル規模に成長する可能性があり、エヌビディアがこの分野でどれだけの優位性を維持できるかが、同社の長期的な成長を左右する。加えて、Groqの技術を統合したVeraの性能が、既存の競合CPUやカスタムチップと比べてどの程度優れているかも、市場の評価を分けるポイントとなる。

※詳細は元記事をご確認ください

タイトルとURLをコピーしました